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ニュースリリース

2016年2月5日
日本アビオニクス株式会社

石炭火力炉や石油精製炉の内部を炎越しで鮮明に撮影
小型・軽量の炎越し計測用
サーモカメラを開発
~クリンカの付着状況確認や炉内設備の劣化診断に威力を発揮~

小型・軽量の炎越し計測用 サーモカメラを開発

 日本アビオニクス株式会社(本社:東京都品川区、社長:秋津 勝彦)は、赤外線サーモグラフィカメラ(以下、サーモカメラ)の炎越し計測用ポータブルモデル『インフレック R300BP-TF』(以下、本製品)を2016 年2月5 日に発表いたします。本製品は、国産の非冷却型センサの優れた感度特性を活かし、火炎の影響をキャンセルして、燃焼炉内の壁面やパイプなどの状況を撮影することができます。
 通常、サーモグラフィで炎越しの撮影を行うには、火炎や燃焼時に生成される炭酸ガス(CO2)等 を透過する3.8μm近辺の赤外線のみを画像化する必要があります。しかしながら、"非冷却型"センサを搭載したサーモカメラの測定波長帯は8~14μmとなっており、火炎をキャンセルすることができません。3.8μm近辺の赤外線を検出するには、特殊な"冷却型"センサを搭載した、高額かつ重量が3Kg以上あるサーモカメラを使用する必要があり、メンテナンスに費用や時間が掛かるなど、現場への普及の妨げとなっておりました。
 このたび当社は、国産の"非冷却型"センサを搭載した重量わずか1.5Kgのポータブルモデルの光学系を改良し、火炎や炭酸ガス等がキャンセルされる3.8μm近辺の波長帯に感度を持たせることに成功しました。これにより、燃焼炉内の状況や燃焼物の温度分布を炎越しで鮮明に、かつ手軽に撮影することが可能になります。
 当社は、本製品の開発により、燃焼炉内の設備診断やクリンカ塊(炉壁などに付着する灰やかす)の付着による事故防止など、新たな領域での社会貢献を目指してまいります。

■型式

モデル名 出荷開始
R300BP-TF 2016年3月上旬

■新製品の主な特長

1)国産非冷却型センサでメンテナンスフリーを実現!

国産センサの優れた感度特性を活かし、非冷却型センサで炎越し計測を実現しました。※1
これにより、従来の冷却型センサを搭載した炎越しモデルと比較して、大幅な低価格化とメンテナンスフリーを実現。センサ冷却機の交換が不要なため、寿命を気にせず使用でき、保守費用も掛かりません。

国産非冷却型センサでメンテナンスフリーを実現!

2)機動性に優れた本体、現場での操作性を追及、厳しい測定環境下で素早い測定が可能

  • バッテリ駆動で、わずか1.5kgの小型・軽量(バッテリ含む、防護シールド含まず)
  • ソフトウェアで解析可能な動画をSDカードに記録(最速10Hz)、これにより短時間で必要なデータを収録可能
  • 様々なアングルでの撮影を可能とする回転式LCDモニタを搭載
  • 温度スケールとフォーカスを同時にアジャストする「フルオート機能」を搭載

3)折りたたみ式の防護シールドを標準添付

燃焼炉の膨大な輻射熱から作業者の安全を確保しながら撮影が可能です。

折りたたみ式の防護シールドを標準添付

4) 炉内挿入型リレーレンズとの組合せが可能

燃焼炉点検口などから約100°程度までの広い視野を確保することが可能です。
ただし、炉内挿入型リレーレンズは特注対応となります。

炉内挿入型リレーレンズとの組合せが可能
  1. 燃焼ガスの種類によっては火炎を除去できないことがあり、測定温度に影響を与える場合があります。デモ機においての実測をご推奨します。
                                       

<製品情報>

【本件に関するお問い合わせ先】

赤外線サーモグラフィ事業部 営業部 営業推進グループ 担当:菅谷、遠藤
〒141-0031 東京都品川区西五反田8-1-5 五反田光和ビル
TEL: 03-5436-1371
E-mail:product-irc@ml.avio.co.jp

本リリースに掲載されている内容は、発表時のものです。
商品の販売終了や組織の変更により、お問い合わせ先など最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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