ニュースリリース
2019年6月26日
日本アビオニクス株式会社
- エビデンス管理の自動化でトレーサビリティを強化 -
高解像度 赤外線サーモグラフィカメラによる
プロセスコントロール用システム 標準パッケージを発売
~ 自動車部品、電子部品、成形品、食品などのFAラインに最適 ~

日本アビオニクス株式会社(本社:東京都品川区、社長:竹内 正人)は、赤外線サーモグラフィカメラ(以下、サーモカメラ)による監視システムの低価格化を実現した【プロセスコントロール用システム 標準パッケージ】を発売いたします。
本システムは、製造時の製品番号を登録しながら、高解像度のサーモカメラでリアルタイムに温度計測を行い、測定結果をPLCなどと共有することで、品質管理と合わせてエビデンス管理を行うことが可能です。サーモカメラやコントローラと専用ソフトウェアをパッケージ化することで、低価格と短納期、高いメンテナンス性を実現しました。金型による成型や部品加工、電子部品、食品、薬品などの製造ラインで幅広くご利用いただけます。
国内では、経営を揺るがしかねない品質問題によるメガリコールの急増や、消費者の食の安心安全に対する要望の高まり、サプライチェーンのグローバル化などに伴い、品質管理や品質表示、安全規格の遵守が厳しく義務付けられるようになりました。これに伴って、安全性に関する説明責任が問われるようになり、製造業を中心にトレーサビリティの強化が必要となっております。一方で、少子高齢化に伴う熟練者の退職と労働人口の減少などにより、エビデンス管理の効率化・自動化が課題となっております。
当社は、これまでも生産時における品質向上に向けたシステムを数多く手がけてまいりました。国内のトップブランドとして、長年培った赤外線に関する経験と独自技術を駆使し、安心・安全な社会の実現に寄与してまいる所存です。
■発売開始・納入
発売開始 | 納入 |
---|---|
2019年7月8日 | ご発注後3か月 |
- 上記価格には、試運転調整ならびに機器設置工事及び機器間の配線は含まれておりません
■本システムの特長
◆製品名、ロット番号、製造番号の入力でトレーサビリティを実現
- キーボード入力、バーコードリーダー入力、自動連番入力により、製造番号を入力できます。
◆分かりやすいメニューで簡単操作を実現
- グラフィカルなオペレーション画面で、直感的な操作とステータス確認が可能です。
◆3つのトリガー機能で様々な使い方に対応
- 外部トリガー、温度トリガー、マニュアルトリガーの3つ入力トリガーが選べます。
- マニュアル計測で条件出しや事前テストを行ってから、外部トリガーで自動計測を行うなど、さまざまな計測パターンに簡単操作で対応します。
◆自由自在な判定条件の設定
- ポイント×5、エリア(四角形・円・多角形×最高・最低・平均)×5、ライン(最高・最低・平均)×5の温度値と⊿Tを計測できます。
- それぞれの値に判定しきい値や判定対象外温度の設定が可能です。
◆温度トレンドグラフやラインプロファイルを表示
- 最大で5つの計測結果をトレンドグラフで表示できるため、生産中のダイナミックな温度変化をリアルタイムに可視化することが可能です。
- 最大で5つのラインプロファイルを表示できるため、計測中の製品ごとの温度勾配をリアルタイムに可視化することが可能です。
◆PLCなどの制御機器との連携が可能
- 接点信号、電圧信号または電流信号によりアラーム信号や温度値の出力ができるため、生産設備へのフィードバックが可能です。
- LANによる温度値の出力で、PLCへの計測結果のフィードバックが行えます(PLCのメーカーや型式により、カスタマイズが必要な場合があります)。
◆複数の計測条件を登録可能
- 製品ごとに計測条件を設定し、任意に読み出して適用することができるため、製品の切り替えに素早く対応できます。
■主な用途
◆トレーサビリティが重要となる生産ライン
- 自動車部品
- 食品、薬品、化粧品 など
◆ロット不良による損失が大きくなる生産ライン
- 樹脂フィルムや高機能樹脂による樹脂成形品
- アルミ成型品や金属加工品
- 鋼材や線材 など

■ソフトウェアの主な機能

機能 | 仕様 | |
---|---|---|
計測 | ポイント計測 | 最大5点(指定点) |
エリア計測 | 最大5個(BOX/多角形/円)、 各図形内の最高/最低/平均温度 |
|
ライン計測 | 最大5本(直線)、各ライン上の最高/最低/平均温度 | |
差分温度計算 | 計測値のいずれかひとつを基準値に設定 | |
距離計算 | 画面上で実寸法を指定 | |
放射率補正 | 全画像 | |
グラフ | トレンドグラフ | 最大5本 |
ラインプロファイル | 最大5本 | |
計測条件 | 計測条件設定 | 保存、読み出し |
製品情報入力 | 製品名、ロット番号、 製造番号(キーボード入力/バーコード入力) |
|
マニュアルトリガー | 画面ボタン | |
温度トリガー | しきい値と領域を設定 | |
外部トリガー | 接点信号入力 | |
サンプリング設定 | 時間(~999秒)、速度(1/30秒~10秒) | |
判定処理 | 判定温度 | しきい値温度 以上、以下 |
判定対象外温度 | しきい値温度 以上、以下 | |
演算処理 | オブジェクト間(AND/OR)、フレーム間(AND/OR) | |
信号出力 | 警報出力 | 接点信号(OK信号、NG信号)、 警報領域割り当て信号 |
計測値出力 | 電流信号、電圧信号、LAN | |
データ | 熱画像データ保存 | 静止画/動画 |
計測データ保存 | CSVファイル(計測結果、計測履歴) | |
熱画像データ再生 | 動画データ |
■構成品並びにシステム構成

サーモカメラ | TS600シリーズ(画角に応じてモデルの中から選択できます) |
コントローラ | 12インチ タッチパネルモニター 専用ソフトウェア含む |
付属品 | ACアダプタ、USBケーブル(4m)、LANケーブル(10m)、 CD(ソフトウェア、取扱説明書) |
注意
本システムは、外国為替および外国貿易法の規制により「リスト規制品」に該当します。本製品を国外に持ち出す際には、日本国政府の輸出許可が必要です。
【本件に関するお問い合わせ先】
電子機器営業本部 赤外線サーモグラフィ営業部
〒224-0053 横浜市都筑区池辺町4475番地
TEL:045-287-0303
Email:businessdevelopment@ml2.avio.co.jp
本リリースに掲載されている内容は、発表時のものです。
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