火炎越し測定の原理

炎の透過率 / 炎の放射強度

ガス燃料(炭化水素ガス)が燃焼する際、火炎から赤外線が放射されますが、これに加え、赤外線を吸収する水蒸気(H2O)や炭酸ガス(CO2)などが生成されるため、サーモグラフィで火炎越しの撮影を行うには以下の条件が必要となります。

  1. 炭酸ガスや水蒸気など、燃焼時に生成されるガスによる吸収が少ない波長帯を選択する
  2. 炎の放射強度が大きな波長帯から、可能な限りはなれた波長帯を選択する
  3. 上記(1、2)の波長帯に感度を持つ赤外線センサを使用する

1と2の結果から、火炎越し計測で最適な波長帯は3.8µmであることがわかります。

通常、この波長帯に感度を有するセンサは冷却型センサとなりますが、高額である上、一定の使用時間ごとに冷却器のメンテナンスが必要となります。

当社は、国産非冷却型センサの優れた感度特性を活かし、非冷却型センサのセンサ感度を短波長域まで伸ばすことに成功しました。これにより、火炎越しの計測用サーモグラフィの低価格化とメンテナンスフリーを実現しました。

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