超音波金属接合の原理
超音波金属接合は、金属に超音波振動を印加することにより、接合界面に存在する酸化皮膜や付着物を破壊・分散し、塑性変形により金属同士を密着させることで、原子間力が作用して接合するという接合工法です。これは固相接合に分類され、抵抗溶接に代表される溶融接合とは異なり、固相状態で接合が行われる為、熱による影響がすくない工法です。
〔特長〕
・溶融接合より発熱が少ないため熱影響が小。
・非鉄金属(アルミニウム、銅)のハーネス、箔接合に最適。
・異種金属接合が可能。
参考情報
基本構成
- 超音波発振機で高周波の交流電流を発生させ、電気エネルギとして振動子に供給し、機械振動(超音波エネルギ)に変換します。
- 振動子の超音波エネルギがホーンを伝搬し、ホーン先端では加圧方向に対し垂直方向の振動(横振動)になります。
- ワーク(被接合物)にヘッド荷重と超音波振動を印加することで、金属接合が可能となります。
接合プロセス
- 金属同士を接触させると境界面で局部接触が生じます。
- 超音波振動とヘッド加圧により、局部接触箇所を起点として、金属の境界面が擦れ合い、酸化皮膜や付着物が破壊、分散し、清浄な金属面が露出します。
- 表面微細凹凸の塑性変形が促進し、金属同士が近接することで金属原子間引力が作用して、固相状態(母材の融点以下)で接合が行われます。
異種金属接合について

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