高速伝送コネクタの端子と
細線の抵抗溶接
加接合工法:抵抗溶接
用途:金属接合
生成AIの普及とともにAIデータセンタ用機器の伝送速度は高速化しています。
従来のプリント基板タイプのバックプレーンでは、25Gbps以上の伝送速度を送れません。
そのため高速伝送ケーブルの開発が行われ、最速で112Gbpsに対応した製品も提供されています。
コンピュータシステムのバスをケーブルで拡張して外部のバックプレーンと接続します。
バックプレーン(Backplane)とは、電子機器やコンピュータシステム内部で複数の基板やモジュールを接続する回路基板で、各基板や拡張カードを相互接続する通信経路や電力供給ラインを内蔵しています。
高速伝送ケーブル接続の課題
・表皮効果による抵抗損失
バックプレーンの通信速度が上がるにつれて、使われる周波数帯域も上がります。高い周波数は表皮効果により抵抗損失が増加し、複数信号の同期をとることが非常に難しくなります。
(参考)表皮効果:交流電流の周波数が高くなるほど、流れる電流が導線の表面に集中し、電流の流れる面積が小さくなるため、交流抵抗が増大し高周波回路の信号損失が大きくなる現象のこと。
そのためコネクタ端子とケーブルの接続においては、適切な特性インピーダンス (通常 85〜100 オーム) で接続を維持することが重要です。
AWG32など線径の細いケーブルと端子の接合方法
AWGは、線径や断面積、電気抵抗率などを定めた米国の規格で、AWG32は線径が0.2mmの細線です。
AWG32のような細いケーブルは、従来の太いケーブルよりもはるかに小さな体積で配線できるため、機器の小型化と高密度実装に役立ちます。
バックプレーンのケーブルとコネクタ端子の接合方法としては、はんだ付けが一般的です。
はんだ付けの場合、信号線にはんだなど異なる材料が入ることで、反射による通信劣化が発生するため、はんだの量や高さを一定にするなど注意が必要です。
そのため、はんだなどを使用しない抵抗溶接による直接接合が行われ始めています。
抵抗溶接のメリットとデメリット
抵抗溶接でコネクタ端子と細線を接合するメリットは3つあります。
メリット1:はんだレス接合
抵抗溶接は、はんだを使わずに細線と端子や基板上のパターンに直接接合します。
はんだを使わないことで、インピーダンス変動や信号反射など通信劣化の要因を抑制できます。また、はんだ材が不要となりコスト削減になります。
メリット2:高品質・高信頼性
抵抗溶接は、端子間の接合品質を安定化します。
はんだ付け実装では、端子ごとのはんだ量の違いが端子間のばらつきの原因になります。
抵抗溶接でははんだを使わないため、ばらつきの影響を回避できます。
メリット3:熱影響の抑制
抵抗溶接は、従来のはんだ付け実装に比べ熱負荷を軽減でき、周辺部品やデバイスへの熱影響を抑制します。
デメリット
抵抗溶接では、各端子とケーブルを1本ずつ個別に溶接する必要があります。
多数本を一括で溶接すると、各端子に電流が分流し接合品質の不均一が生じる恐れがあるからです。
高速伝送用ケーブルの抵抗溶接は、NRW-IN400PAがおすすめ
AWG32は0.2mmと非常に細いため、過剰な電流によりスパッタの発生やワイヤの溶断が生じやすくなります。
インバータ式溶接電源を使用することで、熱影響を抑えながら精密な通電制御で高品質な接合が可能です。
日本アビオニクスの抵抗溶接機NRW-IN400PAは、フィードバックシフト機能でスパッタを抑制し、1ショットごとの通電制御で安定した接合品質を実現します。
フィードバックシフトとは
フィードバック制御は、溶接電流、通電時間、電極加圧力といった条件の変動をリアルタイムで検知し自動で補正する制御方式です。
フィードバックシフトは電流や電圧などの値を監視し、設定されたリミット値に達したら次のフェーズに移行させる機能です。
Avioの抵抗溶接機NRW-IN400PAは、通電波形を任意に設定できます。フィードバックシフト機能と組み合わせることで、ワークに適した通電が可能となり強度が安定します。
また1ショットごとに通電制御ができるため接合品質の安定に役立ち、インピーダンス変動や信号反射などの通信劣化の要因を抑制できます。
NRW-IN400PAの詳細は こちら をご覧ください。
⇒スパッタを軽減し接合品質が安定
サンプル実験お申込み
サンプル実験を行える実験室をご用意しています。
お気軽にお申し込みください。
最適接合ソリューションをご提案します。
お気軽にお問い合わせください。
045-930-3595
接合機器営業部
8:30〜17:00(土日・祝日・弊社休業日を除く)
製品に関するお問い合わせ
製品に関するお問い合わせはこちら
(接合実験・技術ご相談)